00年代のまんが

00年代をまとめるエントリがたくさん書かれることでしょう。わたしとしては今のところ、00年代を振り返り、いちばん重要だったと思うまんがはデスノートで、二番目はハチミツとクローバーです!さんざんはやったまんがを今さら挙げてなんになるの!?愚かにもほどがあるのでは!?って思われちゃうかもしれないけど、今あらためてやっぱりそう思うよ。よそで言い尽くされていることであれば、それに賛同します、ということです。
まず、わたしは00年がはじまる時を「NEO UNIVERSE」(と「罪と罰」。ラジアンリミテッド年越しSPみたいなやつ。中1!)の初OAを聴いて迎えたので、「新世界の神となる」まんがは00年代にふさわしかったと思う。90年代は世界の終わりのまんががたくさんあったのに対して、世界のはじまりのまんがだった。
また、わたしは「知らない人に顔と名前の両方を知られたら死ぬ」とわりと本気で思っており、まあ即死ぬわけじゃないけど色々物騒な世の中でそんなに無理ない範囲のセキュリティ感覚な気がしますが、これは完全にデスノートのルールに則っている。ノートに名前を書かれて死ぬっていう明確な危険を示されたことで、現実でも、そんなノートはないけれど、殺されかねないよっていう危険をみんなが感じるようになった、ような気がします。つまり、この10年は、個人情報に関するセキュリティ意識が大きく変化した時代であり、デスノートはその変化を感じとっていたし、変化に影響を与えた、と思います。
バクマン。は、現実のジャンプ編集部の裏側を見せてくれておもしろいけれども、現実があって、まんががそれを映しているから、バクマン。の世界の中の出来事のせいで現実のジャンプが変わったら、もっとおもしろいんだけどな。
ハチクロは、最近あらためて、ほんとうに重要なまんがだと思っているんですけど、こういう風に大事!ていうのが、まだもうひとつうまく言えない。才能の残酷さと、かわいいの残酷さで成り立っているかんじはする。それと、あのときハチクロにはコロボックルがいたのに、世の中は今さら森ガールで盛り上がっているわけだから、いまだにハチクロを超えれてない、と思います。