3/7Sonim Cafe vol.1@銀座Miiya Cafe レポート

下のエントリのセトリに沿っています。
ソニン5年ぶりのライブを見に行きました!はじめてソニンを見たよ。はてなをはじめたころ大好きだったソニンのライブに行けて感慨深かったです。
とても小さい会場で、いすがびっちり50ほどと立ち見の中に熱気がこもっていました。なんと一番前の席だったので、遮るものなく本当にすぐ近くで見られてどきどきしました。
開演前はスクリーンにソニンコレクションが映されていて、やっぱりかわいいなあと思いました。
ソニン曰く持ち歌は暗い曲ばかりなんだけど、いつまでもそうっととっておきたいようなピュアな恋の歌として、「ほんとはね。」を歌いました。
I LOVE YOU韓国語バージョンは昔からライブで歌っていて、この前尾崎豊の曲だけを使ったミュージカルの前座?でも歌ったそうです。そして先日パッチギの舞台を見て、ふだん忘れてしまっている在日であることを再認識したんだって。パッチギのような物語が上映・上演される世の中に変わったのは最近のことだと言っていました。英会話のチケットを期限内に使いきるため、韓国語のレッスンもまた最近しているけど、表現の感覚などが少し違うそうです。
ソニン作詞作曲の新曲「ウサギ」は走ることをテーマにした情熱的な曲で、四年前にサビだけ作って放置していたのを、今回のライブで歌いたい気持ちになって完成させたそうです。走ることは本当に人生に似ていると言っていました。
歌詞は、がむしゃらに走ってきて、共に走っていた仲間が転んでしまったのに、そのまま置き去りにしてきた罪悪感、カメのようにただ遅れているだけだったらいいのに、という内容でした。どうしてもこれはあの人のことを歌っていると思ってしまった……。ソニンは吉野弘の「夕焼け」そのものだと思った。

やさしい心の持ち主は
いつでもどこでも
われにもあらず受難者となる。
なぜって
やさしい心の持ち主は
他人のつらさを自分のつらさのように
感じるから。
やさしい心に責められながら
娘はどこまでゆけるだろう。
下唇をかんで
つらい気持ちで
美しい夕焼けも見ないで。

あのマラソンをしてたころ、「お前は崖っぷちに立ってない!」と言われて本当に崖の上に立って下を覗いてみた、という話がショッキングでおもしろかったです。
ソニンはマイケルジャクソンのCDも持ってなくてDVDも見たことなかったけれど、THIS IS ITを見て、私はマイケルジャクソンになりたかった、正解なんてないはずなのに正解がいた、と思ったそうです。そしてその日の日記(ブログではなくて個人的に書き留めているもの)を読み上げてくれました……。なんか、ソニンぽいエピソード!と思いました。
ソニン自身の「糸」にまつわるエピソードをさがしたところ、韓国では生後100日の赤ちゃんの前にえんぴつとお金と糸を置いて、どれを選ぶかによって将来を占う風習があって、えんぴつなら学問で身を立てる、お金ならお金持ちになる(なので、親は選んでもらいたくて、お・か・ね!お・か・ね!て念じるらしい笑)、糸なら家庭的な人になる、という意味で、ソニンは糸を選んだんだって。ソニンの名前は膳任と書いて、家庭的なことは任せるという思いが込められているので、親は願ったり叶ったり(?)だったんじゃないか、と言っていました。
ソニンの歌が想像よりもずっと天衣無縫といった感じで驚きました。もう少し広いところに歌が響きわたっているのも聴きたいな。
アンコールは青春のSUNRISE!歌もラップも歌っていました。昔は暗い歌がその時の気分に合っていて、この明るい歌のためには、がんばれと言うことをがんばる、みたいな感じだったそうです。ソニンは昔のことを、渦中の時は、と言っていて、みんな爆笑していたしおもしろかったのだけど、わたしは毎日会社行きたくないし、今が渦中という思いで日々をすごしています。今のソニンが渦から抜け出てあの頃を語るというのは、わたしが今トンネルの中を走っていて、かつて長いトンネルにいたソニンがそれを抜けて向こう側からこっちを励ましている、と感じて、すごい感動したので泣きました。ちょういい曲!
それでもやっぱり、暗く重いものを引きずり続けていくんだなぁ、と新曲からも感じて、だから昔の曲を歌い続けていく姿が感動的なのだと思いました。
ダブルアンコールで3/10生まれのソニンにハッピーバースデーをみんなで歌っておしまい。
というわけで、お誕生日おめでとうございます!