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風立ちぬ

わたしの好きな場面は、本庄が帝大と名古屋の職場とでおんなじように堀越二郎をお昼ごはんに誘い出してくれるところです。
学校でも一緒、職場も一緒って、昔の超エリートの数が非常に限られていたにせよ、まずありえないことだろうから、すごくファンタジックだなーと思って好きです。

コンペしたり、外国の進んでる企業を見学させてもらって圧倒されたり、開発の人と工場の人が出てきたり、予算の問題とか、そういう会社っぽさの部分は今とあんまり変わらない感じで、身近に思いました。二郎の会社は三菱重工として続いてるんだもんね。

とはいえ当時の会社の中が本当にこんな感じだったとは限らなくて、創作なのかもしれません。
二郎や菜穂子らエリート階層と、子守をしている女の子みたいに貧しい階層の違いがはっきりと描かれていて、当然ながら今の世の中そのままではありません。

冒頭から、夢とうつつ、虚構と事実、過去と現在がめくるめく交差し、見ていてなんだかわけがわからなくなりながら、どうやら中心には美しさみたいなものが据えられているようだぞと、ぼんやり思うのがせいいっぱいでした。
わけがわからない中で、自分のものさしを使ってなんとか受容しようとするけれども、それが通用する箇所と通用しない箇所があって、境目もはっきりわかりません。

それで全体的な感想はなんだか思い浮かばなくて、お昼どきの本庄に憧れたし、会社のようすがおもしろかったな、というのがポイント的に心に残ったので、記しておきます。
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