幽遊白書を読み返したよ

いま90年代ファッションがはやっているので、なんだか無性に幽遊白書が読みたくなって、一気に読み返しました。
小学校低学年のころリアルタイムで原作コミックスやアニメを見ていた以来だと思います。
当時は小さくて判ってなかったことがわかって楽しめるのがまたおもしろかったです!
怖い系のことは理解できてたんだけど、序盤のストーリーが頭に入っていなかったようです。確か暗黒武術会編から入ったので、コミックスを最初から順番に読んでなくて、だんだんキャラが仲間になっていったり能力を発揮していく様子を今回初めて楽しめました。
幼すぎて「ギャップのおもしろさ」を理解できてなかったんだなーというのも気がつきました。桑原がいかつい不良なのに霊感少年とか、飛影がわかりやすくツンデレとか、既成概念で固まった大人になってからの方が魅力をすごく感じられました(笑)。
大人になってからの最大の変化は、「週刊連載はつらい」ということへの理解を深めたことかもしれませんが……。
一番好きだなと思ったのは、暗黒武術会編の、幽助VS酎戦のあたりかな、酎が意外とリアルタッチで、幽助がまんがタッチで、2人が戦っているのに読んでいて全然違和感がないのが超すごいと感じました。暗黒武術会編は、基本端正な主人公側と、醜く腐敗した人間達と、迫力を持った敵達が幅広いタッチで描かれていて、それをおどろおどろしい雰囲気がまとめあげていて、本当に最高ですね。
以前は蔵馬VS海藤戦や蔵馬VS天沼戦が大好きで(今も好きだけど)、バトルシーンはあんまりどれが好きっていうのはなかったから、今は自分の好みが作られたんだなと思いました。
あとは、おまけページに男のイラストが載っていて、リップバンウィンクルの話をしてるんじゃありませんか云々と書かれているのが、当時全然わかんなかったけど、「野獣死すべし」のせりふで、絵の男は松田優作なんだなーということがぐぐれば即わかるので、便利になったなーと思いました。
一方でおまけクイズで「微笑みの爆弾」の歌詞を使った問題のヒントが「微笑の爆弾のCDを買うか、TVで歌詞をおぼえる」と書いてあって、金田一少年の真相当てクイズと同様に、ぐぐれない時代に通用した楽しみですね。
作中には霊界からの指令や、「黒の章」や、仙水が流す映画など、ビデオテープが頻繁に登場するし、おまけページでも作者が夜中に怖いビデオを見ているときに起こった怪談が描いてあったりして、幽白の時代はビデオテープって本当に不気味な怖いものだったんだけど、その後主流の記録媒体ではなくなるにつれ力を失って、たとえば「貞子」が少女まんがの不器用な主人公のあだ名になったり始球式に出たりするようになりさえしましたね。
でも、それって幽白の最後に描かれている、かわいい妖怪がアイドルとして人間界のテレビに出ちゃうみたいな、ボーダーレスな状態に似てもいるのかなと思いました。
登場人物のファッションについては、今の時点でもとてもボンヤリとしか把握できなかったんですけど、ヤンキー系/ハードロック・へヴィメタル系をもともとの土台として、TシャツにGパンを着たさわやかなシーンを半分ギャップ狙い半分マジで織り交ぜつつ、中〜終盤でハードなかっこよさはゴシックテイストへと変化する(躯の少女時代とか、鴉とか?)のかなー…という気がしました。その辺はまたずーっと先に読むころには判るようになっているのかな…。