LINE LIVE 平井堅が都内某所に出没⁉︎

平井堅のニューアルバム「THE STILL LIFE」、期待通り大満足の内容で、よく聴いています。こんど感想をじっくり書きたいと思っています。
アルバムのプロモーションとして、LINE LIVE(ニコ生みたいなサービス)で、平井堅が都内某所に出没する様子を生配信する、という企画が行われて、それが印象深かったので、その感想を先に書きます。
今回のアルバムタイトル候補に「ANTI-SELFIE」(アンチ自撮り)が挙がっていたとインタビューで言っていたように、本作は今の世の中に疑問を呈するということが主要な要素の一つになっています。
そんなアルバムのプロモーションとして、プライベートではガラケー派を貫く平井堅が自撮り棒を持って原宿を歩き、チャートではわからない生の反応を得るために竹下通りで「魔法って言っていいかな?」を歌ってみた、という企画が行われました。
序盤は通行人もあまり声をかけてこなかったのが、竹下通りに入るとやっぱり大勢の若者たちが「一緒に写真撮ってください」と押し寄せ、平井堅がアカペラで「魔法って〜」を歌いながら歩いていても(歩きながらさらっと歌っているにも関わらず異常にうまい。コーラスの部分も自分で歌う)、歌声は騒ぎにかき消されてしまいます。みんな平井堅の歌声に耳を傾けず一緒に自撮りをすることを求めてしまう、なんとも皮肉な事態となり、平井堅がアルバムを通じて問いたい今の時代の有り様がまさに浮き彫りになっていました。生中継をアプリで見ているファンからは、もったいないというコメントが多く寄せられていました。
それでも最後には、記念撮影に応じながらも歌い歩き続ける平井堅ハーメルンの笛吹きのように通行人を引き連れ、「大好きのキス」の部分では合唱が生まれていたのが、希望のある締めくくりとなっていて、印象的でした。歌は人々に届いている、という手応えを感じたのではないでしょうか。