「THE STILL LIFE」/平井堅
リリースされてひと月ほど経っても、飽きることなく聴いています。
驚くことに14曲中リリース済みのものが9曲収録され、ほぼシングルコレクションとなっているのですが、バラバラな感じがしなくて全体としてのまとまりがあると思います。
今作のテーマが主に二つあって、今この時代に向けた毒ということと、等身大の何気ない幸せということで、軸がはっきりしているからかな。
アルバム新録曲の中では、「Missionary」がすごく好きです!エレクトロ歌謡というジャンルになるのかな、「異邦人」みたいななつかしくてキャッチーなメロディがぐっとくるし、ラルクの曲に近い雰囲気があると思っています。アレンジは「EVERLASTING」で、メロディは「Anemone」や「真実と幻想と」や「ALONE EN LA VIDA」のような雰囲気があるので、リスナー層はあんまりかぶっていないかもしれないのですが、ラルクファンの人にぜひともおすすめしたいです。
「かわいいの妖怪」も、おしゃれなトラックに載せたモテ追求系女子をモンスター呼ばわりする歌詞がすごいし、ハマ・オカモト、ピエール中野、滝善充ら豪華ゲスト参加の「驚異の凡才」は、なんだか椎名林檎とかのアルバム曲のようなロックチューンでかっこいいし、松任谷正隆プロデュースの「それでいいな」はファミリーカーのCMが似合うようななつかしいあたたかみがあるし、ピンとこない曲が全然なくてすごいです。
ナタリーのインタビュー(平井堅「THE STILL LIFE」インタビュー (1/4) - 音楽ナタリー Power Push)もすごくおもしろかったです。
わたしは、「告白」がものすごく好きで、それをきっかけに平井堅の楽曲の世界に引き込まれていったので、ドラマサイドからの「最後は希望の光を一筋入れて下さい」というオファーを説得して、「巡れど巡れど闇は闇」という圧倒的な絶望で塗り潰された世界を描ききったというエピソードは特によかったです。英断だなー。
- アーティスト: 平井堅
- 出版社/メーカー: アリオラジャパン
- 発売日: 2016/07/06
- メディア: CD
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